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トップページに戻る 小児科について専門グループ紹介

専門グループ紹介

  幅広い小児科領域において、質の高い診療を提供するために、専門グループに分かれて、
専門外来での診療や研究を行っております。主な専門グループを紹介します。

新生児グループ

  新生児グループは早産児や低出生体重児だけでなく、様々な合併症をもつハイリスク新生児の診療を行っています。当施設は東京都より総合周産期母子医療センターの指定を受け、新生児部門としてNICU15床、GCU23床を運営しています。また平成21年からは母体救命対応総合周産期センター(スーパー周産期センター)として、東京都全域から母体ならびに新生児搬送を積極的に受け入れています。産科はもちろんのこと、小児外科や循環器、腎、遺伝など各専門分野の診療グループとも連携し、幅広い疾患に対応しています。また、急性期の治療だけではなく、産前訪問(プレネイタルビジット)や、NICUでの入院生活を経て退院した後にご家族が安心して育児に取り組める環境の調整など、赤ちゃんをご家庭に迎えるご家族にも配慮した診療を心がけています。

  研究面では、「早産児の栄養管理」、「DOHaD(Developmental Origins of Health and Disease)」、「母乳栄養」など新生児栄養に関連する多くの先進的な研究活動を積極的に行っており、これらの分野においては我が国の新生児医療を牽引する役割を担っています。当教室では後期研修医の期間中に必ずNICUでの研修を経験することで、新生児医療の基本的事項を習得することができます。また、当施設は日本周産期新生児医学会の専門医研修基幹施設であり、新生児専門医の指導のもとサブスペシャリティとして新生児科医を目指す若手医師の育成にも力をいれています。

神経・精神グループ

ダミー   小児神経は、発達途中に様々な問題をきたす脳・神経・筋疾患を対象としています。具体的には、熱性けいれんや頭痛、てんかんなどの発作性疾患、胎内感染症などの周産期障害、結節性硬化症などの神経皮膚症候群、ダウン症候群や多発奇形症候群などの先天異常症候群、脳や脊髄などの神経発生異常、ミトコンドリア異常などの先天代謝異常、脊髄小脳変性症やレット症候群などの変性疾患、脳炎などの神経感染症、重症筋無力症や急性散在性脳脊髄炎などの自己免疫疾患、もやもや病などの脳血管障害、筋ジストロフィーなどの筋疾患、末梢神経疾患、自閉症や注意欠陥/多動性障害などの発達障害、チックや睡眠障害などの行動異常などです。

  なかでも、てんかん・脳性麻痺・発達障害は小児神経3大疾患として診療の大きな部分を占め、急性期から慢性期にいたる方々を幅広く受け入れています。重症心身障害の方々の栄養・呼吸管理や術前術後管理など,神経にとどまらない一般小児科としての全身管理が必要な場合も多いです。

  当科の特徴として、田角教授が機能障害のない乳幼児の摂食障害に対しての相談と対応を神経外来の中で行ない、また、加藤講師が脳形成障害(滑脳症や小頭症、Aicardi症候群、裂脳症など)の包括相談(画像診断から遺伝子解析、治療まで)とてんかん症候群(大田原症候群、West症候群、乳児移動性部分発作、ミオクロニー失立発作てんかん、ミオクロニー欠神てんかん、レンノックス症候群、原因不明のてんかん性脳症など)に対する臨床と原因遺伝子解析を行ない、患者様が全国から受診されています。詳細は小児神経グループのホームページをご覧下さい。

内分泌グループ

  健康的な成長・発達にはホルモンが正しく働くことが大切となります。“内分泌”というとちょっと難しい、堅苦しいというイメージがあるかも知れませんが、ホルモンの高い低いは、検査結果としてはっきり出ますので、むしろとても分かりやすい分野です。

  小柄な子どもさんがたくさん受診されます。成長ホルモンや甲状腺ホルモンをチェックすることが必要です。もし不足していれば、それをおぎなうことで治せる可能性があります。また、思春期になると性ホルモンも重要になってきます。二次性徴の早い・遅いが悩みとなることもあります。また近年、非常に小さく生まれた子どもさんが増えています。なかなかみんなに追いつけない場合がありますが、こういった方々もみています。

  一方で、メタボな子どもさんもいます。いろいろな合併症が問題となることがあります。私たちは、栄養の問題から糖尿病や高コレステロール血症といった生活習慣病まで幅広くみています。外に対しては、いろいろな学会や研究会での発表、厚労省研究班などへの協力、一般の方々への啓蒙など社会的な活動も積極的に行っています。また、内に対しては、関連病院との合同カンファレンスを定期的に開いていますし、日本内分泌学会、日本肥満学会の認定施設にもなっていますので、勉強してそれらの専門医を取ることもできます。基礎研究としては、培養脂肪細胞を用いたアディポサイトカイン代謝の検討を行っています。

  最初に書きました子ども達の健康的な成長・発達のために、内分泌の面から少しでもプラスに貢献できればと考えています。

アレルギーグループ

  アレルギー疾患は小児科においてcommon diseaseであり、たくさんの子供が病に悩んでいます。しかし、我が国において小児アレルギーを専門とし臨床研究に充実している医療機関が決して多いわけではありません。

  私たちアレルギー班は、アレルギー指導医・専門医を7人擁し、臨床、研究、教育の3つの歯車を組み合わせて、小児アレルギー臨床の進歩に貢献するべく、ハイレベルで充実した小児アレルギー診療を日々提供しています。
  臨床面では、幅広くハイレベルな小児アレルギーの臨床診療を提供しています。例えば食物アレルギーの臨床では、食物負荷試験は年間2000件超を行い、経口免疫療法等最先端の診療を推進し、我が国トップレベルの診療施設となっています。食物アレルギーばかりではなく、難治喘息、重症アトピー性皮膚炎等、小児アレルギー疾患の全般に高度な診療を提供できます。

  研究面では、クリニカルクエスチョンに解を与えられる臨床研究を中心にアクティブに研究しています。充実した臨床環境の強みを活かし、明日の診療にダイレクトに繋がる研究をモットーに研究を立案し、国内外の学会発表、原著論文の執筆を行っています。
  教育面では、他施設に比べて圧倒的な症例数を短期間に経験することができます。経験するだけではなく、専門医が研修者に対して個々に指導・教育を行い、経験に裏打ちされたパワフルなアレルギー専門医の育成に力を入れています。

アレルギーグループホームページ

腎臓グループ

  一人一人を丁寧に診療することを心がけ、ネフローゼ症候群・腎炎をはじめとする小児腎臓病、尿路感染症のほか、先天性水腎症・膀胱尿管逆流症などの泌尿器科的疾患についても本学の小児外科と協力して積極的に診療を行っています。また、学校検尿にも協力し、血尿や蛋白尿といった異常を指摘されたお子さんの診断・治療も行っています。
  年に3回Jin group勉強会を開催し、若手医師の教育の他、我々自身の診療能力、知識を向上するべく、昭和大学各附属病院、荏原病院、開業の先生方とも積極的に交流しています。一方、研究活動にも積極的に取り組み、小児腎疾患におけるミゾリビンの体内動態に関する検討や尿路感染症に対する抗菌薬の有効性に関する検討など、その成果を国内外の学会や研究会などで発表しています。

  腎疾患は多くの疾患や病態と関連しています。また、小児診療においては、いうまでもなく、お子さんの成長にも配慮した全人的な診療が重要です。私たちのグループでは小児腎疾患に対する診療の専門性を認識しながら、問題解決能力・問題発見能力に優れた小児総合臨床医として、質の高い医師になることを目指して日々励んでいます。

小児循環器・成人先天性心疾患センター

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